27日のアカデミー賞授賞式で、俳優のウィル・スミスさんが舞台に上り、コメディアンのクリス・ロックさんの顔をたたく一幕があった。2人はその後もやり合ったが、米国ではテレビ中継が一時期止まる騒ぎとなった。
ロックさんはドキュメンタリー部門の受賞者を発表している最中に、スミスさんの妻を指して「G・I・ジェーンの続編を楽しみにしている」という発言をした。スミスさんの妻の短髪をジョークにしたとみられるが、直後にスミスさんが客席から舞台に上り、ロックさんの顔をたたいた。米国での放送はその直後に止まったが、米メディアによると、スミスさんは席に戻った後も放送禁止用語を使いながらロックさんに向かって「妻の名前を口にするな」と怒鳴った。スミスさんの妻は、脱毛症であることを公表している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/26528ecfc2c7d7bc5ff5f05939d6703904d7ed77
このところ アカデミー賞授賞式で起きたウィル・スミス氏ビンタ事件についていろいろ考えています。
事件当事者であるスミス氏、ロック氏について焦点があてられることが多いですが、今回、会場にいた他の人たちについて考えます。

もう一度映像を見て頂きたいと思います。ロック氏がジョークを放った直後、スミス氏夫妻がカメラに映りますが、多くの人が笑っているように見えますし、笑い声も聞こえます。
スミス氏も笑っています。
一方いじられた奥様は不快そうな表情。
数秒後、突如スミス氏は怒りを抑えられなくなりロック氏をビンタ。
病気をネタにいじるのは最低だ、奥様を傷つけたロック氏は許されないという意見が多いとともに、会場で笑った人たちも同罪だ、許されないという意見が見られます。
彼らは奥様の病気を笑ったのでしょうか?
ロック氏の客いじりが面白かったから笑ったんでしょう?
奥様は脱毛で悩んでいたことを公表しているそうですが会場の人たちはほとんど知らないでしょう。
そもそも見た目をいじって笑いものにすること自体が良くない、という意見もあります。
こちらを見て頂きたいと思います。
これは HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMPというダウンタウン司会の音楽番組で安室奈美恵さんのコンサート会場からの中継時に客席側を撮影したカメラにTシャツがだるだるのファンが映り、ダウンタウンがイジりました。
彼のリアクションもノリノリで 大爆笑を生んだ場面です。その後彼はダルダル君として一時有名になりました。
すでに浜ちゃんがなんやコイツといじり始めた時点で笑いが成立しています。
彼はノリノリのリアクションを返しましたがイジってみなければどういうリアクションが返ってくるかはわかりません。
仮にここで彼が不快な表情になったり、映りたくないから顔を隠したとしたらどうでしょうか?
ダウンタウンは許されないですか?安室さんも爆笑してますよ?最低ですか?会場もテレビ前のお茶の間も大爆笑になってますよ?これを放送したフジテレビは許されない?
男性だったらいじっても良いんですか?
病気じゃなくてTシャツがだらしないだけだから笑っても良い?
じゃぁ彼がTシャツが満足に買えないほど貧乏だけど大好きな安室さんのコンサートだからどうしても見たいと来ていたとしたら?
この辺にしましょう。
病気だということを知らなかったとしても、見た目をイジることは褒められたことではない、良くないことだ、そう言われると多くの人は同意すると思います。
しかしアカデミー賞の会場でも安室さんのコンサートでも笑いが起きています。
考えてみれば笑ってはいけない場面でどうしても笑ってしまうという現象は誰もが経験のある事でしょう。
こちらをご覧ください。
笑ってはいけない場面で笑いがこみあげてどうしようもない、これはツボに入ったと言われる皆さんご存じの現象です。
常に平常心でニュースを淡々と読み上げなければならないアナウンサーというプロでも制御できないことがある、ととらえるべきなのか、あるいはきんに君がアナウンサーというプロをもツボに陥れる天才なのかもしれません。
私たちは小学校のころ、先生に一生懸命やっている人を笑ってはいけませんと習ったはずです。
イギリスのメタルバンド、DragonForceがTV出演したときの映像だそうですがやけに音が薄っぺらくギターのチューニングも最初からおかしく、途中でギターのサム・トットマンがすっ転んでます。笑いこらえようともせず満面の笑みでギターを弾くハーマン。そしてさらにチューニングが狂ったのかギターソロでは盛大な不協和音を奏でるサム。最後までやりきっていますが、笑いをこらえながらもちゃんと歌うボーカルのZPサートも風で衣装がめくれて腹が映るなど、コメントの面白さも相まって全編笑いどころしかない最高のムービーです。
プロ野球の珍プレーで大爆笑したり、人の失敗は笑いのネタになります。
小学校ではリコーダーを吹いてはプヒョロピォ~♪と変な音がでてクラス中が爆笑の渦に包まれたり、母国語でない言葉を外国人がしゃべると、 失礼とわかっていながらも発音が面白く聞こえて笑ってしまったりします。
なにが面白いのか論理的な説明は出来ませんが、なぜか笑ってしまう面白い音というものもある気がします。
どうして人は笑ってはいけない場面でも笑ってしまうのか?
なぜ人は笑うのか?
という疑問に当たります。
こちらもご覧ください。
笑っている人を見るとなぜ笑ってしまうんでしょう。わかりませんが人間的なコミュニケーションに関わる生理現象のような気もしてきます。
似たような現象として、泣きたくないのに涙が出てしまう、ということもありますね。感動したり、悲しいことがあったりすることで涙が出ることがあります。もらい涙とかもありますね。
女優さんなんかだと意識的に涙を出して演技したりすることもできるでしょう。面白いことがなくても意図的に大爆笑することもできる人もいるでしょう。
私たちは何か面白いものを見たときに
あ、これは面白いことか?つまらないことか?
面白いな
「わっはっは!」 。゚(゚^Д^゚)゚。
と笑うわけではありませんよね。突然目の前に投げられた爆弾がさく裂して避けられないかの如く笑ってしまいますよね。
私たちは毎日のように笑っていますが、なぜ人が笑ってしまうのかはまだはっきりとわかっていないようです。
笑いや涙はコントロールできそうでできない不思議な生理現象のような気がしますね。