とある作業でPDFにマイナンバーカードで電子署名を行う必要があり、その方法を調べていたら情報が錯綜しており非常に難儀しました。
多くのページで書かれていたのが
「スマホでマイナンバーカードを読み取って電子署名することは出来ないのでICカードリーダを購入する必要がある」だとか、
「PDFに署名するにはAcrobatProを購入する必要がある」
といった情報です。
結論から言うと
マイナンバーカードをAndroidスマホで読み取ってPDFに電子署名をすることができます。
AcrobatProも必要ありません。
早速手順を紹介します。
スマホとPCをBluetoothでペアリングする
スマホ画面でBluetoothの設定を開きます
新しいデバイスとペア設定を押します
スマホはこの画面で待機します。
PC画面で設定を開き、デバイスでBluetooth設定を開きます。
Bluetoothまたはその他のデバイスを追加するを選択します
Bluetoothを選択します
この画面で待機し、対象のスマホが出てきたら選択してペアリングしてください。
PCにJPKI利用者ソフトをインストールする
JPKI 利用者ソフト (利用者クライアントソフト)は地方公共団体システム機構が配布しているマイナンバーカードの電子証明書を使用して署名を付与するための専用ソフトウェアです。
設定
インストールが終わったらICカードリーダライタ設定を起動します。
Bluetooth対応を選択し、ペアリングしたスマホを選択肢て設定を押します。
スマホにJPKI利用者ソフトをインストールする
PCのJPKI利用者ソフトと通信してICカードリーダの役割をするためのアプリをスマホにインストールします。
GooglePlayでJPKI利用者ソフトを検索し、インストールしてください
スマホのJPKI利用者アプリでマイナンバーカードを読み取ってテストする
スマホのJPKI利用者アプリを起動したらまずスマホ本体でマイナンバーカードを読み取ってスマホ画面に表示するテストを行ってみましょう。
自分の証明書を確認を押します。
署名用電子申請書を選択してOKを押します。
この画面になったらマイナンバーカードをスマホのNFC読み取り部分に密着させてください。
重ねて机の上に置くと良いです。
パスワードを入力します。署名用パスワードは英数字6~16文字のパスワードです。5回連続で間違えるとロックされるので注意してください。
パスワード入力後に再度マイナンバーカードを読み込むのでマイナンバーカードは密着させたままにしてください。
上手く読み取りが出来、氏名や生年月日、住所が表示されたらテストはOKです。
スマホのJPKI利用者アプリをPC接続モードにする
この画面に戻ってPC接続を押します。
PC接続の開始を押します。
先ほどと同様にマイナンバーカードをスマホのNFC読み取り部に密着させてください。
この状態になったらスマホはそのままの状態にしてPCの操作をします。
PCのJPKI利用者ソフトでマイナンバーカードを読み取るテストを行う
JPKI利用者ソフトを起動します。
自分の証明書を押します。
署名用電子証明書を選択してOKを押します。
パスワードを入力します。スマホのアプリで署名用パスワードを入力したのと同じです。
署名用パスワードは英数字6~16文字のパスワードです。5回連続で間違えるとロックされるので注意してください。
パスワード入力後に再度マイナンバーカードを読み込むのでマイナンバーカードは密着させたままにしてください。
PDFに署名するアプリをインストールする
PDFに署名するアプリ「JPKI PDF SIGNER」をインストールします。
以下のページからJPKI PDF SIGNERをダウンロードしてインストールしてください。
PDFにマイナンバーカードで署名する
JPKI PDF SIGNERを起動します。
そして署名したいPDFファイルをドラッグ&ドロップで開きます。
印影無しで電子署名するを押します。
この時、スマホはこの画面の状態のままにしてください。
署名用パスワードを入力してください。テストで入力した英数字6~16文字のパスワードです。
署名が成功するとこのような画面になりますのでファイルを保存してください。
保存したPDFを開くとこのように「少なくとも一つの署名に問題があります。」と表示されますが、署名パネルを押すと署名を確認できます。
このように署名が表示されていれば署名できています。
印影のある署名を付けるには
ここから印影を登録することで印影付きで署名することもできます。
まとめ
今回はスマホを使ってマイナンバーカードを読み取り、PDFに電子署名を行う方法を紹介しました。
ICカードリーダも不要、AcrobatProも不要です。
役所への申請などに利用することがあるかと思いますので活用してみてください。